病院・クリニックを開業するにあたって、重要なのがスケジュールの立て方です。開業エリアの選定、市場調査、資金計画・資金調達までの準備フェーズで半年～1年ほど。内装工事、医療機器の選定、人材採用、プロモーション、行政手続きなどの実行フェーズで半年～1年ほどの期間が必要です。
病院・クリニック開業にあたり取り組むべきことは多いのですが、スケジュールの流れは大体決まっています。そのため、スケジュールに沿って準備を進めると、クリニックの開業がスムーズに進みます。最初に開業計画書を作成することをオススメしています。

病院・クリニックの開業では、開業コンサルタントや不動産会社、設計事務所・建設会社、内装工事会社、医療機器商社、広告会社、事務機器会社など、多くの業者と関わる必要があります。それぞれの業者は専門性や、対応スピード、経験の豊富さなど、様々な要素から見極めることが大切です。
また、開業してからが始まりです。アフターサポートにも注意して業者の選定をしましょう。その他、業者によってはいくつかの事業をまとめて実施している場合があります。その場合やりとりする業者の数を減らすことができるためオススメです。

病院・クリニックの開業時には、コンセプトを考えることが大切です。コンセプトによって、診療方針もターゲットとする層も変わります。どのような病院・クリニックであるべきか、どのような診療方針に則ってどんな医療を提供するのか、患者様や地域にどのような貢献するのかを決めることで、患者様からもわかりやすく、スタッフも同じ方向を向いて仕事をすることが可能になります。コンセプトが決まれば、おのずと内装デザインも決まってきます。

病院・クリニックの経営には、集客（集患）施策が必須になります。いかに優れた医療サービスを提供できるとしても、クリニックを開業しただけでは来院患者数が伸びず、経営が立ち行かなくなることも多いです。具体的な集客（集患）の手段は、ホームページの立ち上げ、外看板の利用、チラシ・パンフレットの作成などです。病院・クリニックのコンセプトを患者様に伝えることで、病院・クリニックのブランディングにも繋がるため、販促ツールは重要です。

開業には、働くスタッフの採用も重要です。これから開業を考える方は、これまで「人の採用」をされたことのない方がほとんどだと思います。採用の大きな流れは下記です。

1.採用計画書の作成（必要人員、就業規則、募集スケジュール）
2.募集条件の決定（賃金規定、加入保険検討）
3.募集開始（募集掲載、書類選考）
4.面接対応（面接、採用通知）

採用といってもやるべきことは多々ありますので、まずは採用計画を立てることで整理してみましょう。スタッフ採用で一番大切なことは「まず、どのような医院にしたいのか？」というコンセプトです。求職者に対して分かりやすく魅力を伝えることで、入社後に雇用ミスマッチを起こさないことにも繋がります。